キャリアアップコラム
キャリアアップコラムでは、実際に行われているカウンセリング風景や、候補者の方とのやり取りをご紹介いたします。
Vol.43 初回アポイントの秘訣さまざまなビジネスシーンで「初回のアポイント」の重要性は皆さんよく理解されているかと思います。その後の展開を大きく左右する初回アポイントを成功させる秘訣について、あるトップセールスの方の行動特性から考えてみる機会がありました。 |
私の知り合いであるNさんは求人広告のセールスを6年経験。新人時代からトップセールスの常連。特に新規顧客に対するセールス実績は抜群で、社内でも一目置かれる存在です。先日久しぶりにお話しする機会がありましたのでその秘訣を率直に聞いてみるといくつかのキーワードが浮かびあがってきました。
その1 「いい恰好をしない」
とかく初回のアポイントでは「いい印象を与えたい」「賢く見られたい」、こんな気持ちからいつの間にかよそ行きの自分になってしまうことも多々あります。Nさんは、常に普段どおりの自分でいることを初回のアポイントでは強く意識しているそうです。
「どのお客さんとも長くいい関係を続けたいですよね、そう考えるとはじめに背伸びすると、その後がしんどくなるので・・。同じ10の仕事をしても15くらいできると思っているお客さんからすれば期待はずれで、8と考えていれば期待以上になるので・・」
もちろん、自分を低く見せるわけではないのですがまずは素の自分をさらけ出すことで顧客との正しい期待値調整ができるということです。
その2 「とにかく主導権は相手に」
「あれもこれも、何が何でも伝えないと」。初回訪問を前に念入りな準備をすればするほどこんな気持ちになる方もいるかも知れません。Nさんも事前の情報収集など準備には時間をかけます。が、実際の商談中は「8:2くらいの割合で主導権は相手」を意識しているとのこと。
具体的にいうと「相手の話に対して共感(うなずき)、言い換え・要約(それってこういうことですかね?)」を徹底。簡単に言うと聞き上手なのです。事前の準備で得た情報を披露するのは「ここ一番」と思える流れが来たときのみ、とにかく相手に主導権を渡して情報を引き出していきます。
確かに彼と話していると、気づかぬうちに自分がかなりの比率で話していることに気づきます。私の話に共感してくれ、自分の言葉で言い換えや要約をしてくれているだけなのですがNさんと話した後はとても気分がよく、心の中がクリアになった印象があります。
その3 「いうべきことは必ず言う」
Nさんはとっても腰の低い印象の人物です。しかし初回アポイントでは「言うべきことは必ず言う」ことがモットーとのこと。「例えば・・。お客さんからいろんな要求があっても“できないものはできない”ってはっきりいうんです、ポイントは決して迷わずに言うこと。するとお客さんにもこの話には交渉の余地がないものと認識されるのでその後の関係が楽です。少しでも迷いが出ればお客さんには弱みとして認識されます。一度低く見られたらその印象を覆すのは本当に大変ですから・・。」
主導権を相手に渡しているからこそ効果は絶大。Nさんは値引き交渉に滅法強い営業です。
番外編 「案内していただく方には最大限の敬意を」
少し蛇足ですがNさんは案内していただく方(受付、アシスタント、秘書etc)には、短い時間の中で何とか敬意を持ってコミュニケーションをとろうと心がけているそうです。なぜならこの案内役の方は訪問の当事者にあなたの印象を伝える可能性が高いからです。
第一印象の前の印象、ある本では「第ゼロ印象」なんていわれていますが、こういったことにも配慮しています。
決して切れのあるタイプでもなければ話が流暢なわけでもないNさんですが、彼は常にトップクラスの営業成績を残しています。今回話しを聞いてみて彼の顧客に対する真摯な姿勢が受け入れられているのではないかと感じました。ビジネスや営業シーンだけでなく面接はもちろん、プライベートな出会いでも活用できる良い例ではないでしょうか。皆さんも是非参考にしてみてはいかがでしょう?
今回の教訓&アドバイス
- 自分を必要以上に良く見せようとしない、自然体で挑む
- 主導権は渡しても、言うべきことはしっかり伝えることで対等な関係に
- 当事者以外もあなたのことを評価していることを忘れない




