キャリアアップコラム
キャリアアップコラムでは、実際に行われているカウンセリング風景や、候補者の方とのやり取りをご紹介いたします。
Vol.69 いまの仕事に目標を持って取り組むこと旅人が2人のレンガ積み職人に、「あなたは今何をしていますか」と尋ねました。 1 人目の職人は、「1日中、言われた通り間違いなく石を積んでいます。これが私の仕事で、これで給料をもらっているのですから」と答えました。2人目の職人は、「私は今、レンガ積みによって立派な教会を建てています。それも、世界一の立派な教会を。私の夢は、このような教会作りを通して、明るく住みやすい国を創ることです」と答えました。 皆さんは、いまの仕事にどのような目標・目的意識を持って取り組んでおられますか? |
Aさんは27歳独身、笑顔が素敵な好青年です。新卒で地元中堅企業に入社、営業から経営企画と経験してきましたが、より新しいチャレンジの場を求めたいという理由でご転職活動を始められました。まだまだ若いご年齢であることと、ご転職歴もないことから多くの企業で面接に進みますが、最終面接で落ちることが続きなかなか内定を貰うことができません。ご本人も正直こんなに苦労するとは思っておらず悩みはじめておられました。
彼に気付きが訪れたのは、ベンチャー企業B社とのご面接でした。最終の社長面接で「これまでどのような目標を持って仕事をしてこられましたか?」という質問を受けたAさんは、あまりうまく答えられず、会社から与えられたタスクやミッションを自分の目標として誠実にやってきたというお話しをしたようです。
後日、社長からのフィードバックでは「彼が与えられた仕事をしっかりこなす人だということはわかりました。ただ、彼自身が持っている自分に対する目標や目的意識が見えてきませんでした。何かはっきりしないんです。これだと仕事で壁にぶち当たったときや、たいへんな時に乗り切れるかどうか不安です。自分の目標を明確に持っていないと、仕事がうまく行ってるときはいいが、仕事がうまく行かなくなると、やらされている感が増し、『会社は評価してくれない』『自分はうまく使われている』と言った感情が出てきやすいものだと思います。」
この言葉をAさんにお伝えしたところ、「そうですね。ここ最近は、言われたこと、決められたことをちゃんとやっているのに、自分の仕事が評価されていないと感じることが多くなって、何か仕事がつまらなくなっていたんです。そのうち会社に対する不信感も持つようになって転職活動をはじめたという点は否めません」ということでした。ただ、こうした内容はネガティブに捉えられると思い、これまでの面接では話さなかったようですが、直接話しをしなくても面接の場面ではなかなか隠せないものなのかもしれません。
B 社の社長は続けます。「ただ、まだ若いですし、これからの変化も十分に可能でしょうから、彼がそのことに気付いて、自分の目標をしっかり持ち、自分の決断に責任を持って、我々と共に仕事がしたいと言ってくれるなら、チャンスはあると思っています。それができなければ、また転職を繰り返してしまう可能性が高いですから。彼自身が仕事を通して目指す『自分の目標』を持つことが出来るようなら、もう一度来て頂きたいとお伝えください。」Aさんもこの話しを受けて自分の将来に対する目標・ビジョンについて深く考え、結果内定を得ることができました。
自らの目標・目的意識の有無によって動機づけや取り組み姿勢、仕事の成果、満足感や充実感に大きな違いが生じるのは明らかです。どこにいても変わらず活躍するためには、ご転職時に考えるだけでなく、いまの仕事の中から意識をして目標を持ち、それを行動に落とし込んでいくことが大切なのだと思います。
今のあり方が将来につながっていきます。
今回の教訓&アドバイス
- 仕事を通して達成したい自分の目標・目的意識をしっかり持ちましょう。
- 壁にぶつかったとき、たいへんなときこそ、自らの目標が支えになります。
- 目標は、転職のときだけ考えるのではなく、常に意識して行動へと落とし込みましょう。




