キャリアアップコラム vol.140
志望理由について考える。

「志望理由が上手くまとまらないんです」 これは、候補者の方と面談をしている時に比較的高い頻度で相談される内容です。
皆さんの中にもこういった「志望理由」に関する悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
正解がある訳ではないのでその答えをお教えすることは出来ませんが、一緒に考え、そのきっかけを作るお手伝いは出来るかと思います。
そこで今回はその「志望理由(の伝え方)」を考える際のポイントを参考までに幾つかお伝えします。

本題に行く前に、企業側が採用選考の際にこの志望理由をどの程度重視しているかということを、皆さんご存知ですか?
もちろん、候補者の方のご経験年数や各企業程度の違いはありますが、ここ数年はスキル・経験と同等、もしくはそれ以上に志望理由(志望度の高さや熱意含め)をかなり重視する傾向にあります。

事実、面接の結果「スキル・経験は高く評価できるが、志望理由が曖昧(熱意と意欲が伝わってこなかった)」という理由で見送りになってしまう大変勿体ないケースが意外と多かったりします。
さて、それではどうして志望理由が曖昧になってしまうのか?これは、恐らく以下の3つの項目が原因になっているかと思います。

(1)志望理由を聞いている面接官の意図を理解していない。
(2)自分を深く理解していない。
(3)会社を深く理解していない(好きになっていない)。
(1)志望理由を聞く面接官の意図は、あなたが「どういうことが出来る(自分の理解)」人で、この会社に「どういう貢献ができる(会社の理解)」人なのか、そしてこれから「どういうことをしていきたい(自分と会社の理解)」人なのかを、知りたいということが殆どです。

ご存知かと思いますが、面接官は明確に「会社に利益を与えてくれる人」を採用したいと考えています。
いずれにせよ、自分と会社への深い理解、そして高い当事者意識が揃っていないと語れないものになっていることに気付きます。

(2)面接官の質問の意図が見えたら次は「自分は何ができる人」で「今後どういうことをしたい人」なのか、今一度ここをしっかり見つめ直す作業に移ります。(※自分の言葉で表現できるよう、しっかり腹落ちするまで考える必要がありますので、できればこのフェーズのお手伝いは弊社にお任せ下さい。)

「自分は何ができる人」については、ご自身のスキル・経験・実績等の根拠を元に語れなければ、非常に曖昧な表現になってしまいますので、この点に気をつけながら振り返ります。
次に「今後どういうことをしたい人」なのかについては、仕事をする上で大事にしていることや価値観、ご自身のキャリア形成上のミッションやビジョンなど、各項目を文字で埋めるイメージでご自身と真正面から向き合って振り返ると良いと思います。

(3)そして応募企業の理解。真に志望度の高い企業であればもちろんそれに準ずる企業でも、面接の機会を得たのであれば、その選考に向うスタンスとしてまずはその企業を強引にでも「好きになる(ように努力・工夫)」することはとても大事です(※あくまで選考に向うスタンスとして)。
その上で、その企業の経営理念から経営者・人事担当者・広報が発信している情報はもちろん、新聞・雑誌・ネットから得られる情報、更にはその会社のサービスに実際に触れる等、とにかくその企業について好意を持って調べ尽くすことが肝要です。

好意を持って調べているので当事者意識も芽生えてくるようになり、(1)(2)(3)を経て「できること」「やりたいこと」そして「貢献できること」が具体的にイメージできるようになってくると思います。
ここまで来たらあとは最後の仕上げです。

上記の具体的なイメージを「今回の転職先が〇〇社でなければならない理由は?」の問いにシャープに回答できるよう纏めることが出来れば、完全オリジナル志望理由が完成です。
どうですか?出来そうですか?
もちろんお手伝いしますので、お気軽にお声掛け下さい。

(2013年9月5日)

今回の教訓&アドバイス

(志望理由を考える際は)志望理由を聞いている面接官の意図を理解する。

自分のできることやりたいことを中心に自分を深く理解する。

募企業をまず好きになって調べ尽くす(理解する)。

このコラムを書いたコンサルタント
コンサルタント
武田 直人
CXOをはじめ、経営幹部から事業責任者、そしてPdMなど、企業の「要」となるポジションへの転職支援が強み。注目のスタートアップから大手企業まで、Web・インターネットサービス業界が最も得意とする領域。
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